申立てに至る経緯
相続人のいない被相続人は、生前、被相続人の母や自身について、叔母である依頼者に相談していました。
また、死後の財産や負債の連絡先を依頼者に説明していました。
その後、被相続人が無くなり、叔母である依頼者は通帳などを預かり、葬儀を行いました。

手続の経過
依頼者は、葬儀などを行った後、当事務所に相談に来ました。
そこで、相続財産管理人選任の申立てを行い、被相続人の所在地に近い弁護士が選任されました。

本事例の結末
相続財産管理人から協力を求められた事項については協力を行いました。
また、特別縁故者としての財産分与の申立ては期限があることから、これに注意し、申立てを行いました。
生前の関与が認められ、申立人には、一定額の分与が認められました。

本事例に学ぶこと
特別縁故者としての財産分与は、努力して認められるようになるものではないと考えられますが、特別縁故の存在を伝えることは、努力により可能になります。
依頼者に適切な資料を提出してもらい、それを法的に主張していく点で、弁護士の力量が必要になると感じました。

弁護士 野田 泰彦