「寄与分」が認められるためには、被相続人と相続人との身分関係から見ても「通常期待される程度を超える貢献をした」と評価される必要があります。夫婦間には法律上の「協力扶助義務」が課されており、妻が家事労働をして夫を支えても、・・・
Q3 生前贈与を受けた現金は、いつの時点で、どのように評価するのですか?
生前贈与を受けた現金が特別受益に当たる場合、相続開始時の価格が基準とするのが実務の大勢です。 そして、贈与時の金額と相続開始時の物価指数の変動を考慮し、消費者物価指数報告(総務省統計局編)の消費者物価指数などにより、贈与・・・
Q7 私は葬儀で喪主を務め、葬儀費用を自分の預金から支払いました。この葬儀費用を他の相続人にも法定相続分に応じて支払うよう請求することができますか? また、葬儀の際に弔問客からいただいた香典については、遺産として皆で分けることになるのでしょうか?
葬儀費用は法的には喪主の負担となりますが、相続人全員の合意により異なる処理をすることも可能です。例えば、まず香典を葬儀費用に充当し、不足分については相続財産(被相続人の預貯金など)から支払い、それでもなお不足する時は各相・・・
Q6 先祖代々のお墓は遺産となりますか?
いいえ。 お墓(墓石)は祭祀財産(民法897条1項)であり、祭祀承継者が引き継ぐものです。遺産とはなりません。
Q5 亡父が借りていた土地の借地権を相続することはできますか?
できます。 相続の対象となるのは「相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務」(民法896条)であり、土地の借地権もこれに含まれますから、相続することができます。
Q4 亡父がアパート経営をしており、亡くなった後も賃借人から賃料の入金があります。これらの家賃収入も遺産として皆で分けることになるのでしょうか?
相続開始後の賃料収入は遺産には含まれず、法定相続分に応じて当然に分割され、各相続人がそれぞれの法定相続分に従って取得するものとされています。 ただし、相続人全員の合意があれば、賃料収入を遺産分割の対象に含め、法定相続分と・・・
Q3 遺族年金を受けることになりましたが、これも遺産として皆で分けなければならないでしょうか?
いいえ。 遺族年金は国家公務員共済組合法等の法律の規定に基づいて、受給者固有の権利として受給するものですから、遺産には含まれません。受給者が全額取得することになります。
Q6 相続人の中に寄与分がある場合の計算方法はどうなりますか?
共同相続人の中に、被相続人の財産の維持又は増加について特別の寄与があった場合には、その相続人に寄与分として、遺産中から一定の財産を取得させ、残ったものを相続財産とみなして、相続分を算定し、貢献した相続人に対しては、その算・・・
Q5 相続人の中に生前贈与を受けた人がいる場合の計算方法はどうなりますか?
共同相続人の中に、被相続人から、婚姻もしくは養子縁組のためもしくは生計の資本として贈与を受けた者があるときには、相続人間の衡平を図るために、被相続人が相続開始のときに有していた財産の価額に、その贈与の価額を加えたものを相・・・
Q4 相続人に相続放棄をした人がいる場合の計算方法はどうなりますか?
相続の放棄をした者は、その相続に関しては、初めから相続人とならなかったものとみなされます(民法939条)。 そもそも法定相続人ではなかったのと同様の扱いとなりますので、相続分については、放棄をした者を相続人の数に参入しな・・・