成年被後見人は財産に関する法律行為を制限されていますので、成年後見人が成年被後見人に代わって遺産分割協議を行うことになります。 ただし、成年被後見人とともに成年後見人も相続人となるような場合には、成年被後見人と成年後見人・・・
Q1 相続人の中に未成年者がいる場合はどうすればいいですか?
未成年者は財産に関する法律行為を制限されていますので、親権者(ないし後見人)が未成年者に代わって遺産分割協議を行うということになります。 ただし、未成年者とともに親権者も相続人となるような場合には、未成年者と親権者の利益・・・
Q2 自筆証書遺言は、全部手書きでなければダメですか?
遺言書を作成した日が平成31年1月13日より前か後かで異なります。 これまで、自筆証書遺言は、その全文、日付及び氏名をすべて自書(手書き)しなければならず、代筆やパソコンによる作成は認められていませんでした。 しかし・・・
Q1 私は現在17歳ですが、有効な遺言書を書くことができますか?
できます。 遺言は、「15歳に達した者」であれば書くことができます(民法961条)。 従って、17歳のあなたは有効な遺言書を書くことができます。
Q2 長女は結婚に際して亡父から新居の頭金約1,000万円を出してもらっています。 この場合、長女が出してもらった約1,000万円は、特別受益になりますか?
なります。 居住用不動産の取得のための金銭の贈与は、生計の基礎として役立つような財産上の給付といえるため、特別受益に該当するといえます。
Q1 長女は亡父から大学院への進学費用や留学費用として約600万円を出してもらっています。うちは両親ともに高校卒業で、次女である私も短大卒業後すぐに就職しています。亡父は一般的なサラリーマン、母は専業主婦という家庭で、特に裕福だったわけでもありません。 この場合、長女が出してもらった約600万円は、特別受益になりますか?
なる可能性が高いと言えます。 被相続人が相続人のために教育費を援助した場合、一定の範囲でこの教育費が「生計の資本」として特別受益に該当しうるケースがあります。 本件のような場合、親の資産及び社会的地位・他の相続人が受けた・・・
Q2 生前贈与を受けた土地はいつの時点の価格で評価するのですか?
生前贈与を受けた土地が特別受益に当たる場合、相続開始時の価格を基準とするのが実務の大勢です。 実務では、まず相続開始時の生前贈与および遺産の価額を基礎にして持ち戻し計算を行い、具体的相続分を計算した上で、再度、遺産分割時・・・
Q1 父が亡くなったのは15年前になりますが、この度ようやく遺産分割協議を始めることになりました。遺産である土地の価格はこの15年間で高騰しています。 この場合、土地の評価額は15年前のものになりますか?
いいえ。遺産の評価額は、遺産分割の時点とするのが実務の大勢です(遺産分割時説。大阪高判昭和58年6月2日判例タイムズ506巻186号など)。 したがって、15年前ではなく、現実に遺産を分割する時点の評価(ご質問のケースで・・・
Q2 亡父が私を受取人として生命保険に加入しており、死亡保険金を受け取ったのですが、これも遺産として皆で分けなければならないのでしょうか?
この場合、死亡保険金は受取人として指定された者の固有の財産となりますので、死亡保険金は遺産には含まれません。受取人が全額取得することになります。
Q1 預貯金は遺産分割を終えた後でないと引き出せないのでしょうか?
最高裁判決(平成28年12月19日決定)により、「共同相続された普通預金債権、通常貯金債権及び定期貯金債権は、いずれも、相続開始と同時に当然に相続分に応じて分割されることはなく、遺産分割の対象となる」と判断されましたので・・・